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今回は【対人賠償責任保険】についての説明です。
対人賠償責任保険は、交通事故で相手に怪我をさせたり死亡させてしまった場合等に、
自賠責保険の保障額を超えてしまう分が支払われる保険です。
対人賠償保険は、任意保険の中で最も重要な保険と言っていいと思います。
~対人賠償責任保険の補償範囲~
それでは、対人賠償保険に加入していればどんな人でも補償されるかと言えばそうではありません。
対人賠償保険で補償されるのは、あくまでも『他人』を怪我させたり、死亡させてしまった場合に
限られます。
ここで言う『他人』とは、「被保険者（補償の対象となる人）」以外の人のことで、自分以外の人という
意味ではないので注意が必要です。
それじゃあ、被保険者にはどんな人が当てはまるのかというと、下記のような人が当てはまります。
・記名被保険者（保険を申し込んだ契約者）
・記名被保険者の配偶者や配偶者の同居の親族
・記名被保険者、またはその配偶者の別居の未婚の子
・許諾被保険者（記名被保険者の承諾を得て車を使用または管理中の者）
・記名被保険者の使用者（雇い主）
つまり保険を申し込んだ人だけでなくその家族や車を貸した相手、仕事で使用した場合はその社員
なども被保険者になるわけです。
~保険金額は過失割合によって大きく変わる~
対人賠償責任保険が支払われる場合、支払われる金額は「過失割合」によって大きく変わってきます。
過失割合というのは、交通事故を起こした双方の過失の度合い、つまりどちらがどのくらい悪いのか
という割合のことです。対人賠償保険で支払われる賠償金額は、自分自身の過失割合だけが相手に
支払われる事になります。相手の過失割合分に関しては、相手が悪いわけだからその分は補償する
必要ないということです。
過失割合は過去の事故例や裁判所の判例などから大まかな基本割合が決められています。過去に
あった同じような条件の事故のケースに当てはめて過失割合を決めていきます。
実際問題、車対車の事故の場合、１人が１００％悪くてもう１人の方は０％で全く悪くない、ということは
ほとんどありません。（信号待ちで後方から追突されるケースは１００：０の事がありますよ。）
~対人賠償責任保険Q＆A~
Q1、車を運転中に交通事故を起こし、見ず知らず人に怪我をさせてしまった場合、保険金は？
A1,怪我をさせてしまった相手が「他人」なので、この場合は保険金が支払われます。
Q2、車庫入れをしている際に、誤って自分の子供をひいてしまい怪我をさせてしまった。保険金は？
A2,自分の子供は「他人」に当てはまらないので保険金が支払われない。これが他人の子供だったら
支払われるます。
Q3,マイカーで助手席に母親を載せてドライブ中、電柱にぶつかる単独事故を起こし２人とも怪我をした
場合は？
A3、自分自身、母親共に「他人」に当てはまらないので保険金は支払われない。
※対人賠償責任保険の範囲内ではありませんが、自分や搭乗者・家族の分を負担してくれる保険
として搭乗者傷害保険や人身傷害保険、特約などがあります。
次回は対物賠償責任保険についてご説明したいと思います。
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