自律神経の乱れは身体の不調がメイン
めまいや倦怠感、肩こり、腰痛、頭痛、動悸などで病院に受診すると「自律神経失調症」とう診断名をつけられることがあります。
これは正式な病名ではなく、自律神経の乱れが原因で考えられる「症状」を指します。
これらの症状はあるが、特に身体に異常が見られない場合に用いられます。
一方、うつ病は脳内の神経伝達物質の分泌異常によって症状が現れる「病気」です。
◆うつ病の原因は脳内神経伝達物質のバランスの乱れ
人間の脳は約1000億個の神経細胞からできています。そして、脳内での情報(命令や指令)は“神経伝達物質”という物質の仲介によって、細胞から細胞にスムーズに伝えられるシステムになっています。
バケツリレーをイメージしてみると分かりやすいかもしれません。
しかし、うつ病の人では、この神経伝達物質のうちセロトニンやノルアドレナリンという物質が減少してしまい、情報がスムーズに伝わらなくなります。セロトニンやノルアドレナリンは意欲や活力を伝える働きをしているため、この情報の伝達がスムーズにできなくなると憂うつや意欲の低下など、うつ病の症状が現れるようになります。
精神エネルギーが著しく低下している状態です。
ストレスや過労などによる自律神経の乱れから発症することが多いのですが、他にも要因は様々にあり、一概には言えません。
うつ病は珍しい病気ではありません。気分が沈んだままで身体が思うように動かない、生きていることが苦しいと感じる場合は、まずはメンタルクリニックへの通院をおすすめします。