村上整体院の症例ブログ

埼玉県川越市村上整体院のブログです。日々の症例や治療についての考えを綴っています。

手首の痛み クライマーのTFCC損傷

40歳 男性 会社員

以前は膝の痛みで来院していたが、痛みが無くなり趣味のクライミングを楽しんでいた。

2ヶ月くらい前からクライミングの最中に手首の小指側が痛くなることが多くなる。

クライミングジムの仲間に聞いたら「それはTFCC損傷でクライミングをする人には多い怪我だ」と言われる。

以前から、体の不調があるとすぐに治療に来てくれるかたなので、今回もすぐに予約して頂き来院されました。

 

ドアノブを回す動作や、尺屈(小指側に動かす)と手首の小指側に痛みがあります。

 

TFCCとは,腕の骨(尺骨)と手指の骨(手根骨)の間の小指側にある三角の形状をした組織のことです。日本語では「三角線維軟骨複合体(さんかくせんいなんこつふくごうたい)」といいます。

この組織は,肘の靭帯や膝の半月板と同じように骨ではありません。いくつかの靭帯や軟骨が組み合わさった軟部組織の総称になります。

TFCCの役割は,手首の滑らかな運動を実現するためのベアリングのような働きや,手首の外側の衝撃を吸収するようなサスペンションのような働きをすることです。

TFCCがあることにより,手首は安定的に保持され,人間は手首を複雑に動かすことができるのです。

このTFCCが外傷などによって傷つくことを「TFCC損傷」と呼びます。手首を酷使する野球やテニスのようなスポーツでも,スポーツ障害のひとつとして発症します。

特にクライミングは手首に負担がかかるスポーツですのでこのTFCC損傷が多発するようです。

 

f:id:ymmurakami4378:20190927085615j:plain

 

重篤な状態の場合は手術も必要になってしまいますが、まだそこまでは損傷していないので当院の施術で十分に回復出来ます。

このTFCC損傷は手首や指を使う筋肉の使い方の偏りにより、関節の運動が違う軌道になるために同じ部位に負担がかかり、損傷をおこしてしまいます。

ですので、手首の固定に関わる筋肉(ここでは特に撓側手根屈筋と尺側手根屈筋)を促通して、更に手の内在筋も促通することで、正常な関節運動を取り戻すと、TFCC にかかる負担が軽減されて痛みがなくなります。

 

この患者さまは◯◯の促通も同時に行い、3回の通院で日常生活動作はほとんど痛みがなくなり、5回でクライミングをしても痛みがなくなりました。

もちろん、普段のセルフケアをしっかり行って頂いたのも早く治った要因です。

長い間、我慢していたり、繰り返し痛みを起こしている場合はもっと治療回数がかかる可能性があります。

 

テニス・ゴルフ・剣道・野球などで手首をよく使うスポーツには多いTFCC損傷でお悩みの方は当院までご相談くださいね。

 

https://ym-murakami.net/