自律神経の役割について解説する前に、まずは神経とは何かについて確認しておきましょう。
神経は脳と体の各器官が互いに情報を伝え合う“道”のようなものです。
体の内側・外側からのあらゆる刺激は情報として神経を伝わって脳や体の各器官への送られ、様々な動きや反応を引き起こします。
私達が痛みを感じるのも、埃っぽい場所でくしゃみが出るのも、情報が神経という道を通って伝わりあっている証拠なのです。
情報を伝える神経は大きく2つに分けられます。
脳から脊髄へとつながる【中枢神経】とそこから全身の隅々まで伸びる【末梢神経】です。
さらに末梢神経には【体性神経】と【自律神経】とに分けられます。
体性神経には感覚を伝える“知覚神経”と、手足などの筋肉を動かす“運動神経”があります。
一方の自律神経は、内臓の働きや血液の流れなど、生命を維持するための機能を司ってます。
自律神経は自分の意思でコントロールすることが出来ません。
心臓を動かして血液を全身へと送る、呼吸をする、食べ物を消化して栄養素を吸収する、暑い時に汗を出し、寒い時に体を震えさせて体温調節する・・・
これらはすべて自律神経の働きによって制御されているものです。
起きているときも寝ているときも、私達の意思に関係なく、体の機能を維持するために自律神経は24時間休みなく働き続けているのです。